ノミネート法人概要 株式会社ムラタ溶研 – 企業価値協会 Skip to content

ノミネート法人概要
株式会社ムラタ溶研

【法人概要】

法人名:株式会社ムラタ溶研
代表者:代表取締役社長 村田 倫之介
創業:1984年
資本金:60百万円
従業員数:15人
業種:製造業
所在地:大阪市淀川区木川東 4-6-11
会社HP:https://www.mwl.co.jp

【経営理念・経営哲学・社是など】

誰もが、簡単に、高品質溶接を

 薄板金属の突き合わせ溶接は穴あき、溶け込み、溶接不足などが起こりやすい高難度分野の特殊工程です。しかし、その用途はタブレットやスマートホンに代表される精密電子部品の材料供給、ハイブリッド自動車用熱交換器、IGBTデバイス、PCやデジタルカメラなどの電子部品、小型気密・水密タンクなどありとあらゆるところで必要とされています。
 産業界に広く求められる用途でありながら、高難度であることは産業全体におけるボトルネックとなっていることを意味します。
 ムラタ溶研では、溶接による接合技術を材質、板厚、クランプ幅、バックバー溝幅、電流、周波数、速度、アーク長、ガス流量等を数値化・体系化し、装置出荷前に溶接品質・性能を試験と検査で完全に検証して「特殊工程」を克服しています。そのレベルは、溶接の知識を全く持たない人材が30分ほどのレクチャーで、完全かつ十分な溶接品質で、熟練工の数十倍の生産性を不良ゼロで実現するものです。 

【事業内容】

  1. 主要顧客
    ・電子部品、半導体、モーターコア、コネクター、ファインブランキング、燃料電池の精密プレスライン
    ・造管、ラジエータ、雨どい成型、金属樹脂、ゴムライニング成型、異形材の成型ライン
    ・精製、圧延、熱処理、電線、コーティングの材料ライン
  2. 主力の商品・サービス
    ・フープ材接合装置:フープウェルダー
    プレスライン用フープ材接合装置の研究・開発・製造・販売

    ・シートメタル溶接装置
    薄板シートメタル材 突き合わせ溶接装置の研究・開発・製造・販売

    ・ビームスポット溶接機
    水平自動溶接装置、円周自動溶接装置、モーターコア溶接装置など薄板金属シートの突き合わせ溶接を高精度・不良ほぼゼロで行える装置の研究・開発・製造・販売
    アース接続が不要でスポット溶接が行える装置の研究・開発・製造・販売

    ・タングステン電極自動研磨機
    TIG溶接用電極の研磨を何度行っても同形状で研磨できる装置の製造・販売(開発終了、現在も販売は継続のロングセラー品)

  3. 具体的な販売方法
    国内は直接販売(ショールームによる実演、提供サンプルでの溶接結果提出、溶接評価提出を行う)
    海外は中国に技術指導・研修を施したパートナー企業を設置、その他十数ヶ国にも納入実績あり。多くは国内企業へ納入後の導入効果・実績により、その企業の海外現地生産ラインへ納入。
  4. 関係会社、グループ会社
    中国総代理店 永初商貿有限公司(中国)
  5. 沿革
出来事
1984  誰でも・簡単に・高品質溶接を目的にTIG溶接法に特化した自動溶接装置メーカー、ムラタ溶研を設立
1990  TIG溶接法の要となるタングステン研磨機開発に着手
1991  販売総代理店 株式会社ムラタコーポレーション設立 自社商品の販売強化を図る
1993  タングステン研磨機スーパーターボ開発資金を(財)新技術開発財団「第51回アイデア技術開発助成金」より授受
1994  タングステン研磨機「スーパーターボ」第19回発明大賞「白井発明功労賞」受賞
   (財)新技術開発財団より「スーパーターボ」認定
1995  フロッピーディスク用アルミ板接続用「フープウェルダー」1号機完成
1996 「タングステン研磨機」「フープウェルダー」「シートメタル自動溶接装置」展示ショールーム開設
   厨房設備「フード・コーナー自動溶接装置」完成
1998  協力工場(山形・酒田)にて自動溶接装置開発に着手 タングステン研磨機累計製造台数10,000台を達成
1999  本社工場完成 展示ショールームを本社に移転
   コネクター/リードフレーム用「フープウェルダー」量産モデル完成 韓国企業に1号機納入
2000  電磁鋼板接続用溶接装置1号機完成
   電磁鋼板材の素材から2次、3次加工ライン用材料接合装置の開発に着手
2001  電磁鋼板用MAX1400mm幅溶接が可能なシートメタル自動溶接装置完成
2003  オートバイ用マフラー自動溶接装置完成
   200/300t プレス用400mm幅溶接が可能な「フープウェルダー」完成
2004  タングステン研磨機製造・販売・修理体制を整える
   カーラジエータ成型ライン用「フープウェルダー」完成
2005  新社屋完成(現在所在地)「フープウェルダー」「シートメタル」展示ショールーム増設 研究開発体制の確立をめざす
2006  電気制御、ソフトウェアの自社開発体制確立を図る
   ステンレス容器の「タテ・円周方向用自動溶接装置」完成
   自動溶接装置開発施設「基礎実験室」完成
2007  自動溶接装置/フープウェルダー/シートメタル200台製造販売達成
   フープウェルダー/シートメタル社内・協力工場による品質管理体制の確立を図る
2008  5S活動「整理・整頓・清掃・清潔・躾」体制の確立を図る
   エコ給湯用タンク「水平自動溶接装置(自動搬出)」完成
2009  自社製品の図面管理(CAD/CAM)体制を図る
   電子部品用極薄板50μ用「フープウェルダー」完成
2010  福祉厚生の充実を図る
   CNCフライス盤導入、自社製品の社内加工体制を図る
   狭窄ノズル特許取得(アメリカ・韓国・中国出願)
2011  大阪大学 接合科学研究所 田中教授「狭窄ノズルによる溶接接合技術」研究開発開始
   自動溶接装置/フープウェルダー/シートメタル300台製造販売達成
2012  積層モータコア用「全自動6カ所同時溶接システム」完成
   ベローズ素管用「電動サーボクランプ式水平自動溶接装置/空圧制御式ビード圧延装置」完成
2013  コネクタープレスライン用「全自動フープウェルダー」完成
   自動車エンジン用ガスケット材コーティングライン向け板幅1000mm「フープウェルダー」完成
   建設機械燃料タンク用「水平自動溶接装置」完成
2014  フープウェルダー海外14カ国に輸出
   大型水平自動溶接装置(溶接長2700mm)完成 (カスタマー:大阪大学 接合科学研究所 近藤教授)
   自動溶接装置/フープウェルダー/シートメタル400台製造販売達成
2015  新「狭窄トーチ」完成 特許取得(アメリカ・韓国・中国出願)
   生産性向上設備「タブ自動供給式水平自動溶接装置」「2カ所同時円周自動溶接装置」完成
2016  マイクロスコープ導入 溶接品質管理体制の確立を図る
   全自動「ワーク自動供給式円周自動溶接装置」完成
   ベローズ素管用極薄/厚板用リフター付 水平自動溶接装置(MSW-1600LC/W)完成

*本資料は2016年5月時点の状況にて製作されています。

【経営ビジョン、事業構想】

 モバイル、PCなどの電子機器、家電、医療機器、自動車などあらゆる製品の緻密・小型化はとどまることがない。これまで、人件費の安い国へと移管されてきたものづくりもこれからは変化が見られるだろう。緻密・精密さが進むほど人の手による作業は困難になり、人が介在することによるヒューマンエラーは必ず起こるため、ひいては品質が担保されなくなってしまうからである。市場への不良流出は、人的コストとは比べものにならないダメージをメーカーに与えてしまう。自動化でリードする先進国にものづくりが回帰する動きはもうすでに始まっている。

 当社はそのような観点から高難度溶接を「誰もが」行えるよう、自動化技術の研究・開発を推進し続けている。
「誰もが、簡単に、高品質溶接を」という経営理念は、たとえ溶接に携わったことのない人でも、30分ほどのレクチャーで高難度溶接を不良ゼロで行い続けられるほどの接合自動化技術を確立するということである。

 当社は、半導体リードフレームや電子部品コネクタ生産のボトルネックであるフープ材供給で2020年、無人化工場での自動化供給を達成した。しかし、自動化ニーズは広く、大きく多種多様である。新素材、難素材、速度、効率など極薄板突き合わせ溶接の分野もまだまだ研究・開発すべき分野は広がっている。当社の技術が生産システムに貢献できるよう、これからも研鑽を続けていく。

 また、当社は現在、サプライヤーにおけるアセンブリ工程を拡大しており、開発・設計と、品質管理に重きを置いたファブレスに近いメーカーへと変貌している。社内の頭脳とサプライヤー技術の結集で、最先端のニーズに応え続ける。

【特徴的価値】

設立1984年。企業理念は「誰もが、簡単に、高品質溶接を」。
主な事業内容はフープウェルダープレスライン用フープ材接合装置の研究・開発・製造・販売。水平自動溶接装置、円周自動溶接装置、モーターコア溶接装置 薄板シートメタル材 突き合わせ溶接装置の研究・開発・製造・販売。・アース接続不要 ビームスポット溶接機の研究・開発・製造・販売・タングステン電極自動研磨機。

 薄板金属の突き合わせ溶接は穴あき、溶け込み、溶接不足などが起こりやすい高難度分野である。しかし、その用途はタブレットやスマートフォンに代表される精密電子部品の材料供給、EVモータコア、IGBT デバイスやPC やデジタルカメラなどのリードフレームやコネクタなどの電子部品、小型気密・水密タンクなどありとあらゆるところで必要とされている。産業界に広く求められる用途でありながら、高難度であることが産業全体におけるボトルネックとなっている。
 ムラタ溶研では、80年間変化のなかったTIG溶接法を発明品「狭窄ノズル」により進化させ、レーザやプラズマ溶接と同等以上の溶接品質、コストを1/4以下で実現することに成功した。加えて、溶接線全線に渡る独自のワーク把持方法、材質、板厚、電流、周波数、速度、アーク長、ガス流量等の数値化・体系化で、溶接の知識を全く持たない人材が30分ほどのレクチャーで最高品質の気密接合を不良率ほぼゼロで達成している。