株式会社大神 – 企業価値協会 Skip to content

株式会社大神

2023vpc

株式会社大神
佐賀県佐賀市東与賀町大字飯盛 2635
TEL: 0952-45-5248
https://daishin-sa.co.jp

代表取締役 吉村 正

代表取締役 吉村 正

2023年 認定

代表取締役 吉村 正
設立:1979年4月24日
主たる事業:一般産業機械・生産用自動機械・省エネ機械の製造

昭和54年に本社工場を移転し社名も「株式会社 大神(だいしん)」とし、当初は生産の補助機を製造していましたが、その後生産機械そのものを製造しています。現在は全体の5割を食品関連の機械装置を中心に、平成3年からはトヨタ自動車九州(株)の九州進出に伴いトヨタ紡織から設備機械を受注し、自動車関連の仕事が3割を占めています。
創業当時からお客様の個別の要望に応えられるよう自分ならこうするというアイデアを持つようにしていました。そして、設計・製造・据え付け・メンテナンスまで一貫して行って300種類以上の機械を製造するまでになりました。(令和4年佐賀県政功労賞受賞。現在、佐賀県工業連合会会長。)

【経営理念】
1.人と仕事の調和をめざす
2.お客様とともに成長する企業

【経営哲学】
1.何を求められているのかを探り、先んじて取り組むこと
2.人として経営者としての温かさや信頼は基本である

【社是】
事、未だ成らず、小心翼々。 事、まさに成らんとす、大胆不敵。 事、既に成る、油断大敵。(とっかかりは細心の注意払い、よく調べる。やると決めたら大胆に。うまく進んだら油断することなく注意を払え。)(勝海舟 遺訓)

株式会社大神

特徴・差別点等

1. 人と仕事の調和を目指した製品開発

製造現場の3Kを改善できないかという相談をよく受けました。そこで機械を使うことで人の負担を減らし効率と生産性の向上ができないかと考えました。
腰痛防止として、アスパラ農家のために、中腰姿勢での収穫作業の負担を減らす農業用機械、収穫電動台車を開発し製造しました。また、板ゴム会社では人力で重い板ゴムを積み重ねていたのを機械化する超音波カット装置を提案。菓子メーカーでは、時間と労力をかけて人手で行っていた製品カットを超音波カット装置を導入することでクリアにカットし端数を減らして、正規製品を増やすことができています。                                    
このように、人と仕事の調和を満たす企業理念のもと、人の手では、手間暇がかかる作業やキツイ作業を機械化することでより働きやすい環境づくりに貢献していきたいと思っています。

2. 社員の成長のため

技能向上と習得のため、検定や研修の経費は会社で負担し、多くの社員が技能検定2級そして1級を取得してくれることを期待しています。マイスターからポリテクセンターで指導を受け技能の習得に励んでいます。そして社員一人ひとりが、ちょっと難しいと思うことも何とかするという気持ちで+10%の技術力を身につけてくれることを期待しています。また、私自身が年数回、社員と個人面談を行って、本人の希望や期待していることを対話しています。
お客様により分かりやすく製品の説明ができたり、同じ部署で若手とベテランとの会話がよりスムーズにできたりするようコミュニケーション力を向上させようとしています。部署を問わず同年代の3人から5人で1グループをつくり、仕事の気づきやそれ以外のことを話すことで対話力の向上を図り、会社の改善や発展につながる提案が出てくるようになればと期待しています。
また、人材確保を含め当社のことを知ってもらおうとラッピングバスやテレビCMなども実施。おかげで多くの方に知ってもらえるようになり、就職希望者も増えつつあります。

3. 唯一無二のオーダーメイドによる生産機械メーカーを目指して

大手食品メーカーへ納入している「チャーハン炒め機」は、具材が焦げ付かないよう、鍋をずっと回し続ける職人の動きを機械で再現しています。この鍋ひとつ分で250人前のチャーハンが製造できます。この機械は15年ほど前から製造しており、より美味しくするために改良を積み重ねています。

そして「連続式炒め機」で令和2年に2年連続で佐賀県工業大賞の「知事賞」【写真:ドラム炒め機】、令和5年佐賀さいこう企業表彰を受賞しました。ほかにも、食品メーカーから求められるすべて仕様の異なった製品の製作を、技術力と対応力により実現しています。 だから、「本当に新しい、世にない、一つだけの機械」というのが大半です。また、一度完成したらそこで終わりということはなく、お客様の声を聞いて、より良い機械にするために日々改善に取り組んでいます
これからは、一つの事業で大きく成長するのは難しいためメインを持ちつつ複数の部門を持つことが大事だと考えています。そこで見本市への製品の出展や見学に出向き新たな情報を得たり、各業界の情勢などを肌で感じたりするようにしています。
今後もお客様の要望を形にするオーダーメイド機械メーカーとして、生産・産業用機械を提案していきます。仕事の一つ一つが新たな挑戦なので、トライアンドエラーを繰り返し多くの仲間で乗り越え、お客様の要望に対応し唯一無二の生産機械を製造していきたいです。これからは、現在の工場の西側に新工場を建設し、新たな挑戦をして「大神ブランド」を高めたいと考えています。

4. 大神の主な生産機械

数十年前から当社独自のバッチ式炒飯炒め機を大手冷凍食品工場に納入してきた実績(60数台)がある。
令和5年の春に、美味しさと生産性を高めた画期的な新製品開発の要請を受け、当社の技術と佐賀大学の熱処理解析データ分析を集結した食品製造システム「大手食品製造業向け連続式揺動型炒め機の事業化」に取り組んだ。

  • 創意
    絶妙な火加減コントロール。従来、難しいとされていた高火力バーナーの温度制御を当社独自の PID 制御プログラムにより強火から弱火までの無段階コントロールを実現した。さらに3エリアに分けて温度設定できるので最適な炒め感に調整ができる。
  • 多彩な設定
    タッチパネル上で本体の傾斜角度・炒め鍋の揺動速度・攪拌羽根の回転速度を設定できるので最適な炒め時間に自動設定できる。
  • 省エネ
    高効率バーナーを当社独自の PID 制御プログラムでコントロールすることで、従来のバーナーに比べてガスの消費量を約30%節減できる。
  • 生産性向上
    労働時間短縮の面から、洗浄ノズルで温水を噴射して鍋や攪拌羽根を短時間で洗浄。労力を大幅に軽減でき人手不足の解消になり、衛生面も安心。
  • 新規性
    従来の円筒トンネル型や平鍋型の加熱不充分な点、清掃性、メンテナ ンス性を解消し、簡単で生産性向上させた点である。このことにより、職人の調理動作に近いレシピ、加工、幅広い調理条件へ対応 しつつ、1 時間当たり 1000kg(約 5000 食、200 g/食)の大量生産が可能となった。
  • 独創性
    本来の炒め感を出すための調理を可能とするために、火力の強いガスバーナーを使用したことである。今回は、高い表面温度、高い熱効率、加熱の均一性、高度な操作性の観点からメタルニットバーナーを採用した。さらに、他社の炒め機より約 30%省エネとなることも特徴である。
  • 市場性
    昨今の冷凍食品の需要や将来性からその市場規模は大であると考えられる。また当社の得意先である大手食品製造会社から導入の強い意向がある。