株式会社パーソナル・グラス・アイックス – 企業価値協会 Skip to content

株式会社パーソナル・グラス・アイックス

172023

株式会社パーソナル・グラス・アイックス
福岡県福岡市中央区天神 1-15-38
TEL: 092-739-6030
http://eyex.co.jp

髙橋満

代表取締役社長 小松 知史

2023年 第2回更新認定

代表取締役社長 小松 知史
創業:1940年
主たる事業:眼鏡販売

「人生が変わる眼鏡屋」と称され、日本に3台の検眼機で40分かけて80項目を検査、視機能改善を手がけ、性格、姿勢、偏頭痛、肩こり、腰痛、車酔い等で変化が報告。スポーツ選手のビジョンTR、発達障害の改善にも貢献。また日本初ZEISS VISION CENTER開店等お客様から強く必要とされる特徴的価値を有すると認定。

特徴・差別点等

 スマートフォンやPCを利用する時間が増え、眼精疲労に悩まされている方も多いのではないだろうか。筆者も例にもれず、続く眼精疲労に眼科では目薬のほか、頭痛がひどい時に飲む鎮痛剤を処方されたりしている。
 ところが今回、パーソナル・グラス・アイックスの検査を受けたところ、目から鱗。今まで眼科や眼鏡店で受けてきた検査と全く違う細かな検査法で、自分の目の癖や疲れの原因が理解できた。そこで体験とともに同社の事業内容や他社との違いを紹介していきたい。

1. 超高度な検眼機器と眼鏡だけでしか出来ないことへの確立

 パーソナル・グラス・アイックスの創業は1940年。先代の小松義盛氏が福岡県飯塚市で小松時計店を開業したことに始まった。79年には現 代表取締役社長の小松知史氏が眼鏡を専門に扱う小松眼鏡店にし、88年に現在の店名に改名した。

 同社の大きな強みは、ドイツ・ベルリン国立眼鏡写真専門学校のハーゼ教授が考案した「ハーゼ理論」に基づくドイツ式両眼視検査(ポラテストによる検査)を行い、一般的な日本の眼科や眼鏡店で行う視力検査にとどまらず、視機能(遠近感や立体感などの両眼で見たときの力。左右上下の斜位など)を測り、それを補正する眼鏡を販売していることだ。出会いは78年、小松知史氏がハーゼ教授に直接指導を受け、眼鏡を処方してもらったことから始まる。
 この検査を行うため、同社ではハーゼ理論を機器に落とし込んだ、ドイツ・カールツァイス社の検査機を導入している。カールツァイス社と いえば170年以上にわたって顕微鏡、カメラレンズ、医療機器などを生産し、光学機器分野をけん引してきたパイオニアだ。品質の高さは眼鏡 レンズにおいても変わらず、日本で一般的に使われる眼鏡レンズは0.25刻みの度数しか調整できないなか、同社の眼鏡レンズは0.01刻みの度数 で調整ができる。そのため、一人一人の目の位置やフレームの傾き、瞳孔径まで考慮した完全オーダーメイドの眼鏡に仕上がるのだ。

検査室
検査室

 もちろん、機器やレンズがいいだけでは顧客一人一人に合った眼鏡はできない。同社では、正しい測定を行う3名の視能訓練士をはじめ、ビジョントレーナー、理学療法士、鍼灸師が在籍し、40分以上かけて80項目にわたる検査を行い、フィッティングや定期検査にも時間をかけている。同社で作った眼鏡をかけたことで「眼精疲労、頭痛、肩こり、車酔いといった不調がなくなった」「スポーツのパフォーマンスが上 がった」といった顧客が増えていき、広告・宣伝を一切行わないにも関わらず、ホームページやSNS、口コミだけで集客を図り、客の8割が紹介で来店するという。
 19年には日本で初めてカールツァイスビジョンジャパン社とパートナーシップを締結し、福岡市天神に「ZEISS VISION CENTER BY PersonalGlasses EYEX’(ツァイスヴィジョンセンター バイ パーソナル・グラス・アイックス)」をオープンした。今後東京・銀座店も移転・拡大し、福岡の店舗のような仕様に変えていく予定だ。

ビジョントレーニング
ビジョントレーニング

2. ”見る”ということに対して妥協しない姿勢

 銀座店で筆者もドイツ式両眼視検査をしてもらった。体験したのは一番ベーシックな「コースA(ビジョンアセスメント1時間 税別4,000円。眼鏡購入者は無料)」で、自分の視機能を知りたい人やメガネを購入する人が受けるコースだ。視能訓練士でビジョンアセスメントト レーナーの宮田ちひろ取締役が担当してくださった。

 カウンセリングシートに回答後、i.Profiler plusという機械を用い、裸眼の状態で角膜形状や眼の屈折状態を確認。その後、試験枠(レンズを試すフレーム)をかけ、VISUSCREENで視力と両眼視検査を行った。さまざまな検査のなか、筆者が一番戸惑ったのが、同じ形の〇が数十個並んでいる画像から、浮き出ている〇や、奥まっている〇を探す検査だ。浮き出た〇は容易に探せたが、「次は奥まっている〇を教えてください」と言われて、「奥まったものがありますか?」と驚いて尋ねてしまった。「じっと眺めてください」と促されて見続けていたところ、うっすらと奥まった〇が見えてきた。宮田さんが操作して少しずつ後ろにずらしていっているのではないかと疑ったが、最初から奥まった〇はあるのに筆者の目ではそれが捉えられていなかったようだ。ほかに、中央に隙間がある+が表示された画面についても、縦や横の線がズレて見えた。試験枠に度数を入れ替えてもらいながら、何度も見え方の調整をしてもらった。
「ホシカワさんの場合、1メートル先にあるものを見たとき、上下に3.5センチ、左右のズレが4センチありました。普段はこのズレを脳ががんばって合わせようとしているか、ぼやけさせてズレたままにしているかのどちらかです。」このズレは斜位といって、6センチ以内の範囲でズレのある人は多いという。病気とされていなかったり、レンズを調整できる眼鏡屋が少なかったりするため、眼科でも指摘されることは少ないようだ。

「眼鏡をかけると頭痛がしたり、頭がクラクラしたりするのは、ズレているものを正しい位置にしようとして脳が疲れてしまうことで起きます。これを回避するために眼鏡の度数を下げて全体をぼんやり見えるようにしがちなんですが、それでは視機能は衰える一方です。私たちの眼鏡はお客様の両眼視機能の維持・向上を図ることを目的にしているので、度数を弱めることなく、お客様に最適な眼鏡を作製しています。」
左右に特殊なレンズを組み込み、映像の位置を正しく見えるようにした眼鏡をかけることにより、脳はズレの修正という余計な負担を強いられることなく、映像を処理することができるようになる。
片方の手の平の上にもう片方の手の平を置き、置いた手の平を高速で表裏表裏表裏…と何度も返してみて欲しい。右手も左手も、同じ速度で返せるだろうか。筆者の場合、両眼視検査前には右手は高速で返せたものの、左手はうまく返せなかった。ところが、両眼視検査後に同じ動作をしてみると、左手も右手のようにスムーズに返すことができた。
「先ほどの検査で奥まった〇がだんだん見えてきたのは、使っていなかった視機能が働くまでにタイムラグが起きていたからです。視機能が正しく動きだしたことで、体が上手に動くようになりました。」

宮田ちひろ 取締役

宮田ちひろ 取締役

検査風景
検査風景

 視覚に障がいがない人の場合、目で見たことを基に行動を起こす。ところが見たものがズレていると、取ろうとしたものがつかめなかったり、避けようとしたのにぶつかってしまったりといったことが起こる。また、ズレを正すために首や姿勢を曲げることが日常になってくと、猫背や腰痛になったりして、体のバランスが崩れていく。そこで同社では眼鏡をかけることで、両眼で見たときの左右上下の斜位を補正すると同時に、同社が独自に確立した小松式ビジョントレーニングメソッドも取り入れている。これにより、目から取り入れた情報を体にアウトプットしやすくするよう、視機能を正していくサポートを行っているそうだ。

3. EYEX’だからできる最高の検査と品質

 両眼視検査後、眼鏡を作る場合はフレーム選びに進む。1000~1500本程度ある在庫の中から黒目の位置に合ったサイズやパーソナルカラー、仕事内容などを加味して、店側が20種類程度のフレームを提案し、客が選んでいくというケースが多いという。「8割がデザインやカラーバリエーションの豊富なヨーロッパメーカーのフレームです。お客様が普段選ばないとおっしゃるカラーでも、似合いそうと感じたときにはご提案 します。結果的に目立つ色のフレームを選ばれる方が多いですね」。筆者のように近視が進みレンズが重くなってしまう人の場合は、小さなフレームにしたほうが重さは軽減でき、かけたときの見た目の目の小ささも目立たなくなるそうだ。フレームが決まったら、VISUFIT1000を使い、顔とフレームの位置を正確に測定し、1週間程度でZEISS i.Scriptionレンズを用いた最適な眼鏡が出来上がる。

小松 佳弘 常務取締役

小松 佳弘 常務取締役

 フレーム代金は3万円~12万円と幅広いが、購入者の平均は5万円後半。レンズ代金は6万円台からだが、大半が精度の高い13万円台と20万円台のレンズを選ぶという。キッズ用レンズ代金は約3万5000円でフレームは2万円台が多いため、子どもの場合の予算は平均で5万5000円程度になる。
「格安眼鏡店だと5000円程度で眼鏡が作れる時代ですが、特にお子さんの場合、眼に合わない眼鏡をかけることによって視力が低下していくスピードは速まります。また、ズレを周囲が気づかずに、見えないことで周囲に当たったり、勉強に遅れが出たりして発達障害といった見方をされてしまうこともあります。」

 年齢や視力の良し悪しに関係なく、両眼で見え方が違うこと、斜位があると脳への負担になることが分かった。自分に合った眼鏡で補正をすることで視機能の向上が図りやすくなり、結果、体の動かし方が変わったり、ゆがみなどの不調も改善されていく。視力が良い方も、同社でドイツ式両眼視検査を試してみてはいかがだろう。

店 内
店 内

ホシカワ ミナコ
フリーライター