株式会社とみひろ – 企業価値協会 Skip to content

株式会社とみひろ

株式会社とみひろ
2022年 第1回更新認定

株式会社とみひろ
山形県山形市十日町 4-1-3
TEL:023-635-1212
http://www.tomihiro.co.jp/

1578年近江商人の商祖「冨田六右衛門」が会津から日満上人(山形市浄光寺を開山)と共に山形へ渡り、薬種商「冨士屋」を創業。山形と上方の間で薬種、紅花、米、織物、糸等の交易を行った。1854年17代目冨田伝兵衛が、山形市六日町に冨士屋呉服店を開業、呉服業に専念したのが始まり。1985年現会社設立。東日本で最古440年の歴史あり。

主たる事業:呉服事業、写真スタジオ・ウエディング事業

【社是】
私たちは日本文化の伝統美を創造し、その振興を通じて社会に貢献しよう
【事業】
呉服事業、 成人式振袖販売レンタル事業、 写真スタジオ事業、 ウエディング事業

特徴・差別点等は次の通り

1. 一貫事業体制

着物小売業は川下で、問屋やメーカー等から商品を仕入れて一般消費者に販売するものだが、川上(養蚕による絹糸づくり)、川中(自社工房での染め・織り、デザイン企画、メーカー・作家からの仕入)、川下(販売、仕立て)までの一貫事業体制を強化し企業価値の向上を図る。業界でいち早く18年前に自社グループに問屋会社を設立。手形が常識の業界にて、30年以上前から現金決済!商品仕入先と仕入条件の優良化を実現。仕立てもいち早く内製化し、現在では社内外の年間約6千点を取り扱う。

2. 顧客化や潜在顧客の発掘

単なる着物販売だけで終わらずに、着物を着る場づくり(着楽会と銘打って着物で名跡周りや食事会を実施)やアフターフォローに注力し、顧客化や潜在顧客の発掘を図る。また、着物販売事業とは別に、着物を軸に、貸衣装業である成人式振袖販売レンタル事業や写真スタジオ事業の派生事業を展開。

3. 日本文化振興とお客様第一を信条

毎朝各店朝礼にて社是社訓の唱和と事業発展計画書を輪読、社員周知と意思統一を図る。事業発展計画書で会社のフィロソフィーや社員の在るべき姿勢、会社の方向性を示す。京都での商品仕入れ、高い縫製技術、接客力の維持向上に取り組む。

4. 地道な社会貢献を積極的に・美化活動推進

国内自給率0.2%まで低下した2000年の歴史を誇る絹糸文化を守るべく、白鷹町で3年から自社桑畑で養蚕事業を始め、絹糸づくりと自社工房での紬づくりは呉服愛好家の中で知名度高い。学校施設や街頭の清掃活動、メセナ活動などの社会貢献を積極的に行う。
認定NPO法人日本を美しくする会掃除の会に参加し、社員に人間成長と社会貢献の機会として清掃活動への参加を奨励。全店全社員で毎朝店内や店舗周辺や街頭の清掃を通じ、環境整備と地域美化に貢献。20数年継続的に美化活動を実施してきた。

5. 養蚕

農家は年々減少し現在全国に約300数戸、さらに繭から絹をつくる主な製糸場は2社のみ。着物の原料は海外製である実情だが、メーカーや着物小売事業者で養蚕を事業に取り組む例は殆ど無い。

6. 商品仕入れ

大部分を京都の関係問屋を通じる。経験と高い専門性を有する社員が、販売動向、顧客嗜好、デザイン、品質を鑑みて商品を厳選。紬の着物と帯は、山形の自社工房で、大学機関等で学術的なバックグランドを持つ職人が日々染織研究し、丁寧に草木染めの手織りで制作。
完成品に仕立てる過程では、自社の高い技術を持つ和裁士たち(厚生労働省技能検定(和裁)一級)が検品と仕立てを行い、納品する。他社は問屋から商品供給を受けることが多く、他社と比べて鮮度が良く、高品質な商品を割安で仕入れることができる。

7. 唯一無二の着物

関係問屋では、メーカーと別注商品やPB商品の開発を行う。自社工房で製作する自社紬商品は、職人が自らデザイン、糸の染色、手織りまで一貫して行う。原則、1デザインで1つの着物か帯しか制作せず、世界に唯一無二の商品。付加価値をつけた差別化。着物業界は需給の低下や職人高齢化で製造者が年々減少し、結果商品のラインナップ減少、商品開発の取組み減少、技術継承の断絶が起きているが、別注品やPB商品の企画や自社工房で唯一無二の着物制作をおこない、差別化を図っている。

8.積極的に女性管理職登用

店舗責任者以上の女性管理職は全体の6割を占める。

上記により、4世紀半に渡り、東日本最古の総合呉服事業を営んできた理由は、明白明確。