2026年6月23日(火)16:00〜20:00 会場:TBSテレビ(東京都港区赤坂5-3-6)
開催報告
6月度のメディアケーススタディゼミは、東京・赤坂のTBSテレビにて開催いたしました。今回は、TBSテレビ経済部長の矢野大亮(やの だいすけ)氏をメディアゲストにお迎えし、テレビ報道の視点に関するレクチャーと、筆頭デスク・片山氏による模擬取材を交えながら、2社の事業・取り組みのメディアPR戦略について実践的に議論しました。報道の最前線でニュース価値を判断する現場の視点を間近に学べる、貴重な機会となりました。ゼミ終了後には報道現場(ラジオ、Nスタ)の見学と、報道に携わる記者・デスクの皆さまを交えた交流会も実施しました。
スケジュールと内容
16:00 矢野氏レクチャー「テレビ報道の視点/ニュースになるポイント」
TBSテレビ経済部長の矢野氏より、テレビ報道の現場の実際と、何がニュースになるのかについてレクチャーが行われました。

経済部の体制や、報道番組(Nスタ、news23、報道特集、サンデーモーニング)と情報番組(THE TIMEなど)の紹介に加え、テレビニュースのストロングポイントは、現場=映像・音声であり、五感に訴える伝え方にあることが触れられました。
主な論点は以下のとおりです。
- 取材の端緒:関係者・当事者、企業や省庁の広報・プレスリリース、PR会社、日付・季節モノ(タイムリーかどうか)、他社が先に報じたもの、など多様なルートから生まれる。
- プレスリリースのポイント:文字は見やすく、枚数は少なく。何を伝えるリリースなのかを明確にし、新しい要素を「単語化」して打ち出すことが重要。
- 何がニュースか:「関心 × 有益性」。視聴者の関心がどれだけあるか、そしてどれだけ有益な情報かの掛け合わせで決まる。
- ニュース性を高める要素:「初めて・トップ」(世界初・日本初・〇〇で一位、「TBS独占」「TBSが最初」など)と、「大きな動き」(前回・前月・前年からの大きな変化)。
- 記者へのアプローチ:記者クラブへの訪問やニュースリリース、広報仲間同士の紹介などを通じ、「近からず、遠からず」の相互信頼関係を築くこと。すべての社と良好な関係になれるわけではなく、自社との相性で濃淡があってよい。
- タイムリーなコミュニケーション:早すぎてもいけないが、遅いのは論外。売り上げに直結させようとするのではなく、見てくれた人に有意義・有益な情報を届ける「PRではなくニュース」の発想が大切。
あわせて、TBSのデジタルニュース基盤についても紹介がありました。「NEWS DIG」は“速く、広く、生活者へ”を掲げ、JNN28局を束ねる全国ニュース・地域ニュース・防災情報のデジタル基盤であること、「CROSS DIG」は金融や市場、AI・テックなどの専門ニュースを担うこと。デジタル時代の広報は、テレビとネットで見せ方を工夫することが鍵であると締めくくられました。
16:15 リョーサン菱洋ホールディングス(株)プレゼン「人手不足の日本の製造業で、今何が始まっているのか ― NVIDIA一次代理店が伝えるフィジカルAIブームの裏側」
広報部の青木友梨恵氏より、製造業の現場で今まさに起きている変化についてのプレゼンテーションが行われました。

製造業DXやAI活用が加速するなか、現場で何が始まっているのかを、NVIDIA一次代理店ならではの最前線の視点から紹介。フィジカルAIブームの裏側を伝えながら、メディアへの取材要請がなされました。
16:50 Ginger Lab(株)プレゼン「『備える』が『支える』に──社会貢献型防災備蓄食『KIBOU CURRY』」
PUBLIC RELATIONSの河村紗貴子氏・田中勇也氏より、社会貢献型防災備蓄食「KIBOU CURRY(キボウカレー)」のプレゼンテーションが行われました。

企業の防災備蓄を社会貢献へと循環させる新たな仕組みについて、企業の「備え」が子どもたちの食卓へ届く循環モデルとして紹介。社会性・話題性・報道性の観点も交えながら取り組みの意義が語られ、メディアへの取材要請がなされました。
片山氏(筆頭デスク)・岩井記者による模擬取材・質疑応答
それぞれのプレゼンに対し、現場でニュース価値を判断するデスクの視点から、報道につながる切り口について鋭い問いが投げかけられました。
17:45 ゼミ終了、報道現場(ラジオ、Nスタ)見学
ゼミ終了後は、TBSテレビの報道現場を見学。ラジオおよび夕方の報道番組「Nスタ」の現場をご覧いただき、テレビ報道が生まれる現場の臨場感を間近に体感する時間となりました。
19:00 交流会
見学後は交流会を実施。
矢野氏・片山氏に加え、報道現場の記者の方3名にご参加いただき、参加者との名刺交換・情報交換が活発に行われました。
報道に携わる方々と直接語り合える機会となり、今後の連携や取材につながる具体的な糸口が多数生まれました。